『福業』のススメ

『福業』とは、仕事を中心とした生活ではなく、豊かで幸福な生活を目的とした働き方です。皆さんの生活が豊かになるお手伝いができれば幸いです。

これから日本が輸出するもの

日本の貿易収支は赤字

 

財務省の国際収支速報によると、5月の貿易収支は6759億円の赤字で

赤字額は前年同月比で1379億円減少したが、これで11カ月連続の赤字です。

 

赤字の原因として、東日本大震災後の原発停止に伴い、

電力の化石燃料依存度が上がり

燃料価格の上昇と円安の影響で燃料輸入額が増加したことが1つの原因ですが、

輸出の伸び率が低下している事も大きな原因の1つです。

 

貿易収支は赤字

 

輸出が低下している要因として、自動車の海外生産が拡大している事と、

電機業界の国内生産が相次いで縮小している影響が大きく、家電製品を中心に、

日本製品国際競争力が急速に低下していると考えられます。

 

この状況は以下の世界市場シェアを見ても明らかです。

 

■薄型テレビ市場
1位 27.1% サムスン電子
2位 16.3% LG電子
3位 6.7% ソニー
4位 5.5% TCL
5位 5.0% パナソニック

 

スマートフォン市場
1位 31.3% サムスン電子
2位 15.3% アップル
3位 4.9% 華為技術(ファーウェイ)
4位 4.8% LG電子
5位 4.5% レノボ

 

■パソコン市場
1位 17.1% レノボ
2位 16.6% HP
3位 12.0% Dell
4位 7.6% Acer
5位 5.9% ASUS

 

■洗濯機市場
1位 12.4% ハイアール
2位 12.2% ワールプール
3位 7.7% エレクトロラックス
4位 7.3% 美的集団
5位 7.0% LG電子

 

■冷蔵庫市場
1位 16.8% ハイアール
2位 9.1% ワールプール
3位 7.7% エレクトロラックス
4位 6.3% LG電子
5位 4.8% サムスン電子


日本の家電メーカーはスマートフォンやパソコンのみならず

日本のお家芸とも言える白物家電まで、韓国や中国企業にシェアを奪われ、

巨額な赤字から脱却するために、事業売却や大量のリストラを断行し

企業を存続させているだけの状況と言えます。

 

サムスン電子

 

世界を席巻した「Made in Japan」のブランドは過去の遺物となり

日本企業の競争力を復活させる事はできないものだろうか?

 

その復活へのヒントとなる事件が近年連続して起こっています。

 

・2007年 デンソー情報漏えい事件
・2011年 ヤマザキマザック情報流出事件
・2012年 新日鐵住金技術流出事件
・2014年 SKハイニックス情報流出事件

 

これらは、日本の高度な技術情報を韓国や中国企業へ流出させた事件で

世界シェアを取っている韓国・中国企業であっても、日本の技術力やノウハウは

喉から手が出るほどほしい情報である事がわかります。

 

ここに日本企業復活の鍵があります。

 

どれだけ高品質な製品を大量生産できても、いずれ新興国にマネをされ

同じ品質の安価な製品でシェアを奪われます。

 

日本には他国にマネのできない、

俗に言う「匠の技」である高度な技術力があります。

その技術や技、ノウハウを商品や特許として海外へ輸出することで

日本企業は生産設備の必要もなくロイヤリティとしての収益を得られ、

継続的に新興国を含めた他国への影響力を維持させることができます。

 

これから世界における日本のブランドは「Made in Japan」ではなく

技術や情報・ノウハウの発信国である「Knowledge in Japan」となる必要があります。

 

匠の技