情報の価値
その昔、近江商人は火事になると、顧客台帳を真っ先に持ち出したと言います。
火事で店や商品を失っても、顧客台帳さえあれば、また次の商売ができると考え
商売において情報を重要視していた事がわかります。
現在、インターネットの普及とIT技術の進化で、氏名や年齢、住所のみならず、
商品やサービスの閲覧・購入履歴、また趣味や興味に関連する検索履歴や、
モバイルによる位置情報、他者とのチャットや書き込み内容に至るまで
その個人に関連する詳細な情報があらゆる会社に蓄積され、
様々な用途に使用されています。
身近な活用方法として、アマゾンで買い物をした場合、同じ商品を買った
別の顧客の購入履歴から、あなたの好みに合った商品をおすすめ商品として
表示することで追加購入を促し、客単価を上げています。
このように事業に役立つ知見を導出するためのデータは、ビッグデータと呼ばれ
総務省の発表では、2012年約8エクサバイトだったデータ量が、
2013年は69%増の13.5エクサバイトに急増、増収効果は流通業で28兆1000億円、
流通業以外の産業で32兆8000億円と様々な価値を創造しています。
私たちはGoogleやFacebook、Twitter、LINE、スマホアプリなど
様々なサービスを無料で使用する事と引き換えに、
思考や行動を予測できるパーソナル情報を提供しています。
すなわち、サービス提供者は、サービスという情報の価値を与えることで
収益性の高い価値ある情報を得てビジネスを成長させているといえます。
今後、モノが売れない時代の中、あなたも価値ある情報提供者となり
近江商人のように、どのような状況下でもビジネスができる準備を
進めておいてはいかがでしょうか。